東洋医学では、鍼灸(はりきゅう)による治療で不妊の原因を緩和して妊娠しやすくしようとする考え方があります。
体外受精や顕微授精を繰り返し、多くの時間とお金と精神力を費やしたにもかかわらず妊娠できなかった人の中には、藁をもつかむ気持ちで東洋医学に取り組む人も多数います。
ただし、東洋医学的な考え方は、西洋医学に基づく治療を行う不妊治療専門クリニックとは大きく違うため、これまで不妊治療をしてきた人にとっては、かなり違和感があるかもしれません。

正直なところ、「本当に効くの~??」と疑ってしまうなあ。
ツイッターで投票してもらった結果でも、半数以上の人は「やらない」と答えている。やっぱり疑ってる人が多いのかも。

でも私の知り合いでも不妊で鍼灸やってる人は多いよ?
ツイッターの投票でも、「やってる!」という人と「興味はある」という人を足すと「47%」にもなるから、決して少なくない数字だよね。
そこで、このページでは
「鍼灸って本当に不妊に効くの?」という疑問に答えてみたいと思います。

鍼灸の効果と不妊灸│本当に不妊に効くの?
結論
結論から言うと、鍼灸には不妊治療に対して一定の効果があると言えそうです。
鍼灸の施術の中でも「不妊灸」と呼ばれ、不妊に効果があると言われている施術もあり、実際に多くの人がその効果によって妊娠したという口コミをしています。
芸能人の東尾理子さんも不妊治療に取り組む中で鍼灸に通っている姿がドキュメンタリー番組で放送されていました。
彼女は不妊灸について「やれることは全部やってみるというつもりで通っている」とドキュメンタリー番組で語っていました。
全面的に信じているわけではないけれども、1%でも妊娠できる可能性が上がるならやってみようというニュアンスですね。
その後、東尾理子さんが不妊治療を通して3人のお子さんを授かっているのは、皆さんご存知の通りです。


不妊治療│鍼灸院のツボ刺激効果は限定的!
ただし、注意しなくてはならないのは、この「不妊灸」といえども、全ての不妊要因に効果があるわけではないということです。
一般的に鍼灸の効果は自律神経を整えたり、血流を良くし体を温めて冷えを緩和するといったものです。
それによって子宮内膜の状態が妊娠に適した環境となりやすく、妊娠につながるのではないかと言われています。
ですから、「卵管に癒着がある」、「排卵障害で排卵していない」、「着床障害と診断されている」、「子宮筋腫があると言われた」など、明確な不妊原因がある場合には効果が期待できないかもしれません。
東洋医学は、科学的には証明されていないことも多いため、最後は自分の責任において施術をするかどうか決めることが大切です。

たしかに、もし鍼灸院のツボ刺激が万能だったら、これほど不妊治療で困っている人はいないわけだしね。

鍼灸院に通う場合は、最初から効果を期待しすぎないで通うくらいが丁度いいのかも。


不妊灸の内容│刺激するツボの場所や通うタイミングは?
では不妊灸の内容とは、どのようなものでしょうか。刺激するツボの場所や、通うタイミング・頻度は、どうなのでしょうか?
まず、恥骨周囲(へそから恥骨上部まで)には、いくつも不妊治療に有効とされているツボがあります。
このツボに鍼をする先生もいるようですが、冷えがある人にはお灸がお勧めです。
また、おしりには子宮内膜形状不良に有効なツボがあります。
ここは安全を考慮しお尻の割れ目が見えるギリギリまで下着を下げる場合あります。
そして近年、この「おしり」のツボは、卵巣の血流循環を改善させ卵巣の反応性と採卵数の改善がみられたという発表がされました。
ここで使う部位はおしりですが、お灸は火を使うため、安全を考慮するとおしりを丸出しにした方がよいです。
しかし、このような恥ずかしい部位は、可能な限りタオルなどで隠してくれます。
もし隠してくれない男性の先生がいたら疑ってかかりましょう。
また、まれに「不妊治療のために乳頭を触る」という説明をする先生がいるようですが、そのような治療法はありません。そのような説明を受けた場合は、きっぱり「NO!」と言いましょう。
ただし自律神経の調節のために胸の間(胸骨体の中心)に鍼を刺す先生はいます。
しかし、これは自律神経の調節作用を持つ他のツボで代用できるので、服の上などから押すことはあっても最近では胸をあらわにし治療することは少ないはずです。
胸を安易に触ったり、拒否した部位に触れたりしてくる鍼灸師である場合は治療院をすぐに変えてください。
また日本鍼灸師会に連絡すれば、なんらかの処置がその鍼灸師に下ると思われます。どこに相談すればよいか分からない場合には、まずそこへ問合せてみましょう。
鍼灸によって不妊治療を行う場合、少なくとも3ヶ月、長い場合は1年2年と通院することが必要です。
短期間ですぐ効果がでるものではないため、それを承知した上で不妊治療にのぞみましょう。
最後に鍼灸を行うべきタイミングですが、胚移植をする場合は、胚移植日の前日などに鍼灸治療をする方が、よりよい効果が得られる可能性が高いです。
ここまで読んでみて、鍼灸による不妊治療に興味を持った人は下記で紹介している書籍が役に立ちます。
まずは自分で本を読んでみて、理解と納得ができるようであれば、東洋医学・鍼灸に挑戦してみましょう。

うん、ちょっと興味が湧いてきたぞ。まずは自分で関連書を読んでみるのもいいかもね。

不妊に関する鍼灸の書籍で、よく売れている人気の書籍を紹介しておくよ。
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